法人は収得するべきなのか

 実際にビジネスを進めていく上で、法人というもののメリットやデメリットを理解していないともったいなかったり、またいたずらにリスクだけが大きくなっていくといった問題があります。このページではそんな法人の種類と法人格を取得するメリットとデメリットについて説明していきます。これを読んだ上で法人格を収得するべきか、否かについてしっかりと考えておきましょう。

法人のメリット

有限責任

 法人格の最も大きなメリットとしてあげられるのが有限責任という制度になります。これは、責任の範囲が会社に限定されるというもので、例えば、会社の経営が傾いて、債権者に対して債務を支払うお金がなくなってしまった場合でも、自分が会社に出資した額面以上の責任を負わないというものです。

 もっと簡単に説明すると、例えば、会社が1億の賠償が必要になってしまったとしても、有限責任であれば、社長が個人のお金を切り崩してまで賠償する必要は無いということになります。取引に扱う額面が大きくなりすぎて来た場合や、サービスの拡大に伴う責任の量があまりにも大きくなりすぎた場合はこの有限責任がある法人が最も効果を発揮すると言っていいでしょう。

節税面

 資本金や取引額、また経費としてかかる金額が大きくなってくると、法人化で得られる節税が非常に大きなメリットとなることがあります。これは個人事業主よりも大きな範囲で、経費計上などが認められているため、最初は個人事業主として活動を始め、後々に法人成り(後から法人に業形態を変えること)するという事が非常に多くなっています。

法人のデメリット

有限責任の建前と本音

 先程有限責任の説明をしましたが、場合によってはそれが全く機能しない場合もあるのです。例えば、現実の問題としてあるのが、個人保証という問題があります。特にこれは中小企業にやベンチャー、そしてスモールビジネスを行う事業者に課せられることが多いことで、設立後の継続年数が少なかったり、売上が少なかったりといった場合に、事務所や家といった何かを借りたり買ったりする際に、社長さんが個人保証をしてくれというような契約を結ばなくてはいけないところなどもあり、実際に無限責任になってしまうことがあります。

会社つくってみませんか?

法人格の種類

 具体的な法人格の種類は現在4種類ほどあるのですが、実際に使うメリットがあるとされているのは株式会社と合同会社になります。基本的にはBtoB(会社対会社)のビジネスをする場合は株式会社を、BtoC(会社対顧客)のビジネスをする場合は合同会社を選択すると良いとされていますが、ぞれぞれがどのような特徴を持っているのか、実際に見て行きましょう。

株式会社

 株式会社の最大・最強のメリットは「イメージの良さ」です。過去に株式会社を設立した人はこのメリットを得るために1000万円の資本金を集めていたといっても過言ではありません。

 会社を経営していくにあたって、一番大切なことは商品やサービスの中身です。しかし、実際に多くのサービスは競合してしまっている為、多くの場合は会社が信用できるか、イメージがいいかというところになってしまいます。特にBtoBの会社対会社の取引ではこのイメージや信用などが大きな要素となることもあります。勿論節税や融資に関する様々な優位性などもありますが、万が一の時も有限責任で済むというところも大きいかと思います。

 また株を発行できるので、一般の人達からも資金調達ができます。設立したばかりの小さな会社では、銀行からの融資はきわめて困難です。しかし、株式会社ならば株を発行することにより、一般の人達から資金調達ができます。株式会社の場合、「資本金の出資者=役員」ではありませんので、合同会社や合資会社に比べてより多くの人から資金を集めることが可能になります。

 もちろん一般の人から出資を募るには「他人を納得させるだけの事業計画」も必要ですが、株式発行による資金調達は、株式会社だけに認められた大きなメリットだと思います。

 逆にデメリットは設立の為の資金が高かったり、また決算公告が必要だったりと、業態によっては煩雑な業務が増えてしまうという面もあります。また役員に任期があり、二年ごとに変更登記手続きなどが必要になりその度に一万円の印紙代が必要になります。

あなたも個人事業主!/h4>

合同会社(LLC)

 合同会社の最もたるメリットは株式会社と比べると会社設立費用が安いというところにあります。「登記時に必要な収入印紙代(登録免許税)」が合資会社・合同会社では6万円、株式会社では15万円と大きく異なります。また、公証人による定款認証も株式会社で必須となっていますが、合資会社・合同会社の場合は必要ありません。会社設立時の費用を少しでも押さえておきたい方は、株式会社よりは合資会社や合同会社のほうがオススメです。

 また配当金の分配比率を自由に設定できるため、株式会社の場合、資本金を出した人と、技術者の場合圧倒的に配当が資本家へと傾きますが、合同会社の場合は底を自由に配分できるため、資本家と、技術者と半々で配当するなどといったことも出来ます。

 また無意味な役員変更手続きが必要なくなるため、その印紙代の節約にもなる上、更に時間も節約できるようになります。さらに、決算の広告義務も無いため、比較的自由に活動することができることもこの合同会社のメリットです。

 デメリットを上げると、未だに日本では知名度が高くないので信用面で薄いというところがあります。ただ、個人消費者との取引であればあまりその部分での信用は問題になりませんので、そういう場合は合同会社でも良いかと思います。